不登校の兆しが見えた当初を思い返してみる
私が所属している会社の社長が声をかけてくれた。
「最近どう」と。
それに「Good!」と答えれるほどの余裕はなく、「んー。まぁ」とこの質問には黙ってしまう。
聞かれている内容は息子の調子であることは顔色からわかる。それがわかるからこそ、進展がない登校渋りの状態にいい返事ができない。
社長と少し会話をし、「きっかけってあったの?」みたいな話になった。
小1の7月から不登校。4月から7月初めまでは遅刻せずきちんと通えていた。
その7月のとある日に、息子にはなにかが起こったであろうことは予想できる。
友達とうまくいかないことがあったのかもしれない。でも保育園のころから人を嫌ったり嫌われたりといういざこざはまったく起こさない優しいタイプ。友達関係なら明白な理由が聞き出せたのかもしれない。
当時は本当にまったくわからなかった。今でもわからないのだが。
約束はきちんと守る子。ずるはしない。宿題はまっさきにやらないと、遊びに集中できない。そんな几帳面なタイプだった。叱ることがなかった。
ずいぶん経ってから、相談員の先生からこんな話を小耳にはさんだ。2年生のおわりころだっただろうか。
「言おうかどうか迷ってたんですが、確信はないのですが、あのころ(不登校が始まったころ)、先生にきつく叱られて机の下にもぐって丸くなって泣いていたときがありました。」
「あれが何らかの原因になったのかもしれない」と。
もうずいぶん経っていたことと、小1のときの担任が転任されていたこと、証拠がないこと、今言われてもどうしようもないこと、等あり、私は「なんとまぁ。」といった感じでした。目からうろこです。どうも息子がマスクを忘れたらしく、これに関しては小1なので私の責任です。うまく先生に伝えられなかったのか先生も他のことで虫の居所が悪かったのか、理不尽な叱り方をしたようです(と聞きました)。
当時の息子は、教壇の前にたつ先生の注意はすべて自分にも向けられている言葉と受け止めていました。ので、宿題忘れや忘れ物には非常に神経質でした。
マスクは、息子の管轄外に近いこと、わざと忘れたんじゃないこと、そんな叱り方をされたことがないこと、でパニックになったようです。
いままでそんなパニックを起こしたことがなかった、見たことも私はなかった、相談員の先生もあれはかわいそうだったと言っていた。
その瞬間、彼の中でトラウマができたのかもしれない、と。
そのあと、数日がんばったが、行けなくなってしまった。
マスクを入れ忘れた私の不注意(私のせい)
叱られたことがあまりない息子(育て方のせい)
わざとではないのに叱られたこと(育て方のせい)
うまく忘れ物を報告できなかったこと(息子の性格)
アクシデントを共有できなかったこと(私と息子)
起こってしまったアクシデントをうまく消化できなかったこと(私と息子)
7月初旬から急に学校に行けなくなったこと。教室に入ることを2年間嫌がったこと等考えると、真実味が帯びてくるこの話。
社長と会話して、問題解決には初動が大事だっていうことがわかるね、、、と問題解決の難しさについて話してました。
時間が経ってしまっていて、原点に戻っての原因の解決は得策ではない。
今の状況をより把握して、未来のために動かなくてはならないねと言ってくれました。
わかってますが、わからないんですその道がw。というと協力したいと。
なんと優しいうちの社長。
本人はこの話はすっかり忘れている。たぶん聞いても覚えていない。
ただ「学校は行きにくいところ」というレッテルだけがしっかり張り付いている。はがせない。ボンドで張り付けたどころじゃないw。はがせない。
4年生の1学期ももうすぐ終わる。本当に焦りがでてます。